「歩くと生きる」【令和七年淡路島聖地巡礼ウォーク】

昨日は淡路島聖地巡礼ウォークに参加した。

一週間をかけて淡路島を歩き一周するイベントである。
私の参加した巡礼ウォークの二日目は、洲本から出発して鮎屋の滝へ行き、諭鶴羽山を登ってから諭鶴羽神社へ歩く24キロのコースだった。

雲ひとつない晴天のもと、延々とつづく玉ねぎ畑を見ながらひたすら歩く。
半袖のTシャツだけでもちょうど良い暖かさで、春の風と春のにおいと自分とがひとつになったような感覚で歩く。
人間にとって歩くというのは、運動的にただ歩くだけではないのだと思う。
歩くというのは、まるで魂とシンクロするためのツールであるように思ったりする。

かつて介護施設の利用者のある一人で、体力も衰え立つのもやっとで、命の尽きるさまを見てとれるような、この人がわたしにこう言ったことがある。

　「わたしは死んでもいいから自分の脚で歩かせてほしい」

人間にとって歩くというのはただ歩くのではないと感じながらの24キロであったように思う。

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