当院の名前「VERITAS」はラテン語で”真理”を意味します。

この名前にはわたしの想いが込められています。

わたしは40歳を越えて専門学校へ通い、柔道整復師の免許を取りました。

免許取得後は、整骨院と高齢者介護施設にてセラピストとして、そこに来られる人たちの人生、そして命と向き合ってきました。

整骨院では2年間、医学に基づくエビデンスベースの検査・評価法、手技療法、運動療法をもって、筋骨格系の痛みや不調、外傷などに対する臨床経験を積みました。

整骨院で経験を積むうちに2つのことに気づきました。

1つは、根本治療のためには運動療法がなによりも欠かせないこと。

1つは、症状が複雑化している高齢者を深く診ることができなければ、あらゆる年齢層を診ることはできないと思ったこと。

その2つに対するさらなる知識と技術、そして経験を積むために高齢者介護施設へ入っていきました。

技術レベルも学術レベルも高い整骨院でセラピストとして患者を診てきたという自負がありました。

きっとわたしは介護施設でも活躍できるだろうと自信がありました。

しかしそのような私が介護施設で目の当たりにしたのは…

脳血管疾患、認知症、筋ジストロフィー、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、線維筋痛症、多系統萎縮症、脊柱管狭窄症、糖尿病、メニエール病、末期がん、がんの神経転移、視床痛、リウマチ、呼吸器疾患、心臓・肝臓・腎臓疾患、浮腫み、さまざまな筋骨格系疾患、原因不明のしびれや手足が自由に動かせない方、聞いたこともない病気…

こういった病気の方で、その多くが重度の状態でした。

さらには意識レベルがとても低く、声掛けが生死確認となっている方。

亡くなられて行かれる方々。

本当にいろんないろんな方がおられました。

そしてそのどれもが病院で治療を受け、リハビリを受けてきた方です。

つまり病院ではこれ以上どうにもできない状態の方です。

そのような方に医学に基づくアプローチはナンセンスでした。

病院でどうにもできない人を、病院のまねごとをして診るということがナンセンスだということをわたしはさとりました。

しかし病気よりももっと深い問題がありました。

それは、生きる意味を失っている方が多くおられることでした。

「わたしは生きてても意味がない」
「死ぬのを待つだけです」
「早く死にたい」

みんなこう言われます。

そのような方に、単純に手技療法、運動療法を行ってもほとんど効果がありませんでした。

わたしはセラピストとしての無力感に覆いつくされてしまいました。

「何かできることはないのか?」
「医学から一度離れた方が良い感じがする」
「テクニックではない、根源的なものが必要だ」

そう思いながら他にできることを模索しつつ働く日々をすごしました。

そのうちに、介護職の方が明るく元気に声掛けしたり、お話ししたりすることで状態が良くなっていくことに気づきました。

それは表面的なものではなくもっと内面から良くなっていると感じられるものでした。

病気の方でも元気になり、身体もしっかり動くようになるのです。

病気が直接治るわけではない、ただただ元気になるのです。

病気とは関係なく元気になるのです。

元気になることで本当に病気が治っていくことは何度も目の当たりにしました。

わたしはここに本当の真のセラピーがあると確信しました。

病気や症状を診る前に、その人を診るということ。

その人のすべてをみるということ。

心と身体だけでない、魂まで含めたすべてをみるということ。

わたしはこのセラピーを学び深めたいと心の底から思いました。

そうして手探りで勉強をはじめました。

最初は心理療法から学んでみました。

しかし心理療法はどこか枝葉のテクニック然としていて、認知機能の落ちている高齢者には使えないと感じました。

どんな人にも通じるものでないとだめだ。

心の奥深くに向き合えるものを見つけたい。

そうして緩和ケアを学び、ネイティブアメリカンの教え、アニミズム、仏教へと至りました。

そこで学んだことは、この世界のありとあらゆるものはつながっているということでした。

すべてはつながっていること、それが”真理”だということ。

そのつながりを取り戻すことが、癒しの根源だということを学びました。

医学である緩和ケアも、この真理に向き合うものです。

わたし自身が真理と向き合うことで、高齢者の方々と心の奥底から向き合えるようになりました。

それは「命と向き合わさせていただいている」と言うのが確かな表現かも知れません。

さまざま病気や症状で苦悩される方。

生きる意味を失って、死にたいと言って苦悩される方。

そういった方が、病気であっても元気になっていただける。

生きる意味を再び見いだして元気になっていただける。

さらには自らの治癒力が目覚めて病気を治してしまう。

そのお手伝いができるようになったと、確かな手ごたえを感じられるようになりました。

わたしはこのセラピーを、施設の方々だけでなくもっと広い範囲で、本当に求めておられる方に役立てたいと思うようになりました。

いま現在、心の底から向き合うことが必要な方、求めておられる方。

真のセラピーが必要な方。

そういった方がつながりを取り戻す場所を作る。

癒しの旅へ出発する場所です。

当院の名前には、癒しの根源である”真理”への想いが込められています。

それが「VERITAS」です。