「肩の力」【スウェットロッジ】

「肩の力」【スウェットロッジ】

 昨日もスウェットロッジセレモニーにてファイヤーキーパーを務めさせていただいた。

 大寒となるも、冬至を越えた太陽の力の、強まりを感じる晴れの日の中、火入れの儀式が始まる。太陽の力を吸い込むように、すぐに火は炎へと変わっていく。そして炎は熱のエネルギーとなって周囲に放射し分かち合う。
 私はファイヤーキーパーとして善きスウェットロッジとなるよう、祈りを込めながら薪を焚べていく。それが私の務めだなどと意識しながら作業をしていく。
 火入れをして一時間が過ぎたくらいだろうか、いよいよスウェットロッジが始まる。
火入れの儀式から薪を焚べ整え続けた。炎は空とつながるように高く大きく揺らいでいる。

 私はそのころになって、立っている身体がふらつくようになった。視界が狭まり目まいがしてくる。薪を整えていると視界が狭まってきて意識を失いそうになる。私は椅子を出してそこに座ることにした。そしてしばらく休んで立ち上がってみるが、その瞬間にふらふらになっている。スウェットロッジが始まり、みなさんがテントの中へと入った。私は焼けた岩石を取り出そうと炎に近づく。ここでも意識がなくなりそうになるが、「ここで私が意識を失うと、炎に倒れ込んでしまう。セレモニーが大変なことになる」と思い、気を張り詰め意識を保った。

 なんとかすべての岩石をテントに入れることができ、私はほっとしながら椅子に座る。そして用意してくれていた水を少し飲む。このときの私は半断食していたこともあって、「みんなの祈りとともに私も食べず、水も飲まずでやろう」などと思っていた。そのためか水を飲んでも飲んだ気がせず、掟を破るような感覚を感じるのだった。その後も薪を整えようと立ち上がるが、立っていられず、すぐに座ってしまうことを繰り返していた。

 疲労を隠せずにいる状況を見かねてか、リーダーの奥様の祥子さんから、「お水を飲んで、バナナも食べながらゆっくりとやってくださいね。他の人もそんな感じでやってますよ」と優しく静かに言われた。私は、「そうだな、そうしてみよう」と思い、全身の力を抜くように、ふぅーと息を吐きながら椅子に座る。座ったまま身体をひねって後ろを振り返り、台の上に置いてある水の入ったペットボトルを手に取る。ゆっくりと水を口に含みながら飲んでみる。さっきまで何も感じなかった水がとにかく美味しく感じる。透きとおる透明の水が身体に染みわたるようだ。こんどはバナナを手に取り、皮をむいて食べる。「ああ美味しい」と思わず声にもれる。

 無事にスウェットロッジが終わり、パイプセレモニーも終わった。みなさんと食事をともにして談笑したのち、すっかりと夜となった暗い道に車を走らせ家路につく。
そのときになって、「そう言えばすごく目まいがしていたのにいつ間にか治っていたな」とふと思った。続けて、「ゆっくりとやってくださいね」と祥子さんの言葉と、そのときの空気が頭にあらわれる。「ああそういうことか」となにか言葉にならないものを腑に落としながら家に帰っていく。

強まる太陽の力を感じる。
炎と太陽がつながる。
つながりの善き時間。
どれも美味しい。

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